世界中がクリプト(NFT)アートに熱狂する理由は2つ。コレクター&投資家垂涎の高額5作品とは?

世界中がクリプト(NFT)アートに熱狂する理由は2つ。コレクター&投資家垂涎の高額5作品とは?

貧困家庭のティーンエイジャーが描いたデジタルアートが約2億円で落札されたり、転売でデジタルコンテンツに1000倍以上の値がついたりと、クリプト(NFT)アートに世界中が熱狂しています。人気の理由は2つ。コレクターと投資家垂涎の高額5作品もご紹介!

クリプト(NFT)アートが人気な理由は2つ。

アート界で話題のクリプトアート(暗号アート作品)、別名NFTアートは、オリジナルだと証明されたデジタルアートのこと。ビットコインなどの暗号通貨と同じブロックチェーンと呼ばれる暗号台帳を使って、すべての人が所有しているように見えるウェブの一部をプログラム化してコレクターズアイテムとして販売できるようになりました。

世界中がクリプトアートに熱狂する理由は、2つです。

ひとつは、プレミアつきのスニーカーや希少な絵画のように、私たちのコレクター魂をくすぐるから。クリプトアートは、「自分のものにしたい!」という所有欲を刺激するのです。

「コピーできるからタダ!」と思われてきたデジタルアート。しかしNFT化することで、改ざんされないデジタル署名がつけられるようになりました。 つまり、仮想空間にあっても“オリジナル作品である”と資産価値を持つようになったのです。

“オリジナルを持つ権利”が発行されるなら、デジタル上でも物理的な世界でモナリザの原画を所有することと同じだとする発想で、私たちの所有欲を満たし、大人気になったのです。

2番目の理由は、クリプトアートの取引で大きな投資益が見込めるからです。NFTつきデジタルコンテンツは、高値で売買されるだけでなく、かなり値上がりする可能性があるんです。

例えば、Bunz Shiny#6/10という、デジタルクリスタル製ウサギのクリプトアート作品。この作品は、当初40ドルで販売されていました。しかし、その後15回も転売され、平均転売価格はなんと584.29ドル。

価格変動は、1,000倍超えの+1361%です!

こういった事例から、クリプトアートは「投資価値が高い!」と、コレクターだけでなく、投資家たちをも魅了しています。

コレクター・投資家垂涎の高額クリプトアート 5選。

では、垂涎の的となる高額クリプトアートにはどんなものがあるのかを見ていきましょう。 過去の事例を知っておくことで、今後どんなものが高い価値を持つのかと類推することが出来るからです。

世界でもっとも有名な高額クリプトアートといえば、ご存じ6900万ドル(約75億円)で落札された、デジタルアーティストBeeple (ビープル)の「Everydays: The First 5000 Days(エブリデイズ:最初の5000日)」です。こちらは殿堂入りとし、ここではそれ以外で注目したい高額クリプトアート5作品をご紹介します。

NFTはコロナなしに語れない。マスク付きのクリプトパンク。

【作品名(作者)】クリプトパンク#7523 (Larva Labs)

【落札額】1175万4000ドル(約13億円)

24×24ピクセル1組のデジタルポートレート「CryptoPunks(クリプトパンクス)」は、2017年6月23日に発売された、初期のNFTプロジェクトのひとつ。Larva Labs社が手がけ、もともとはETHウォレットを持っている人なら誰でも無料で手に入れられるクリプトアートでした。

しかし現在は、高値で取引されています。例えば、クリプトパンク#3100は758万ドルクリプトパンク#7804 は757万ドル、トランプ元大統領を模したCrossroadsは、660万ドルです。

なかでも2021年6月10日(現地時間)、別名「Covid Alien(新型コロナウィルス・エーリアン)」と呼ばれるクリプトパンク#7523が1170万ドル(約13億円)で落札されました。

唯一マスクをするクリプトパンクです。

この作品には、NFT界において、新型コロナウイルスがポジティブな影響をもたらしたとする視点が込められています。

パンデミックで物理的な世界が閉じられると同時に、デジタルの世界が開かれた。NFTが主流になっていく世界の究極のシンボルとして、マスクをするデジタルポートレートを表現したクリプトアートは、CryptoPunksの最高額で落札されました。

トークン化された、あなただけが聴ける一曲はいかが?

【作品名(作者)】Ultravioletの一曲(3LAU)

【落札額】$366万6666ドル(約4億円)

3LAU NETsより

366万6666ドル(約4億円)で落札されたのは、電子音楽プロデューサーの3LAU(本名がジャスティン・ブラウで「ブラウ」と発音)のオリジナル曲にアクセスできるキーです。

彼によれば「トークン化された初めてのアルバム」であり、そのうちの1曲が約4億円で販売され、入札者がただひとり、この曲を聴くことが出来ます。

オークションは、3LAUのアルバム「Ultraviolet」の発売3年を記念して、48時間にわたって行われました。上位33名の入札者には、「Ultraviolet」のビニール製NFTを贈呈。3LAUは、他のNFT商品も含めると、24時間以内で1160万ドル(約13億円)の売り上げを達成しました()。

たった一人に数億円の楽曲を提供するというスタイルは、数百円から数千円の曲をできるだけ多くの人に販売するという音楽業界に旋風を起こしました。

10代のトランスジェンダーがアメリカンドリームを叶える!

【作品名(作者)】Hello, i’m Victor (FEWOCiOUS) and This Is My Life(こんにちは、私はビクターです(FEWOCiOUS)、これが私の人生です)(ビクター・ラングロワ/FEWOCiOUS)

【落札額】$216万ドル(約2.3億円)

CHRISTIE’S ホームページより

2021年6月30日に開催されたクリスティーズのオークションでは、18歳のトランスジェンダー、ビクター・ラングロワ(通称FEWOCiOUS)さんのクリプトアートシリーズ5作品が216万ドル(約2億円)で落札されました。クリスティーズによると、ラングロワさんは、伝説的なオークションハウスで作品が販売された最年少のアーティストです。

作品では、ラングロワさんが14歳から18歳までの間に、自分のジェンダー・アイデンティティを理解し始め、移行し、ラスベガスからシアトルに引っ越した1年間を表しています。

こちらは、彼の苦しい半生を表現した作品。ラングロワさんは、虐待されて12歳で家出した後、貧困のなか、エルサルバドル出身で3つの仕事と4人の子供を持つシングルマザーである祖母に育てられました。

収益性の高いNFTアートの世界では、新星となっているラングロワさんの作品。1年前にデジタルアートに参入して以来、彼は1,800万ドル弱もの収入を得ています()。NFTが、彼のアメリカンドリームを叶えたのです。

無料のミーム画像がニャンともびっくり6千万!

【作品名(作者)】Nyan Cat (クリストファー・トーレス)

【落札額】56万1000ドル(約6170万円)

虹をバックに宇宙を飛ぶ、お菓子が胴体の灰色のネコ『Nyan Cat(ニャン・キャット)』は、大人気のミーム画像でした。

もともと2011年にYouTubeに投稿された動画でしたが、その制作10周年を記念した作者のクリストファー・トーレスさんが限定バージョンのGIF画像をオークションに出品。NFT化された作品の価格は5000ドル程度から始まって、最終的には56万1000ドルで落札されました。

オークションの終盤間近で激しい入札合戦が繰り広げられ、トーレスさん自身、「ありえない」とも思われたそうです。

日本勢も負けていません!VR空間で体感できる3Dアート。

【作品名(作者)】Alternate dimension 幻想絢爛(せきぐちあいみ)

【落札額】66万3985ドル(約1300万円)

OpenSeaより

桁は違えど、日本勢も負けていません。日本人アーティストのクリプトアートとして現在最高額を誇るのは、せきぐちあいみさんの『Alternate dimension 幻想絢爛』です。

せきぐちさんは、Googleが開発しオープンソース化したVR用ペイントソフト「Tilt Brush」を使うVRアーティストとして世界的に活躍。

体感型3Dアートという独自の作風のせきぐちさんの作品ですが、こちらも鑑賞するだけで、藤の花にきらめく光と金魚が舞う幻想的なデジタル空間に吸い込まれるようです。

せきぐちさんの最初のNFTアートとして一点ものの作品ですが、ファッション性の高さと瀟洒な世界観で、香港版ラグジュアリー誌Vogue誌3月号にも掲載されました。

まとめ

デジタルコンテンツにオリジナルの証明がつけられるようになったNFT。今回は、なかでも知っておきたい5作品をご紹介しました。24時間の取引でアメリカンドリームが叶うと、クリプト(NFT)アートが世界を席巻しています。破格の高額取引が交わされ、コレクターだけでなく投資家の注目も集めています。今後もいち早く最新情報をお届けします。

NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。

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