メタバース(仮想現実)は以前から存在していましたが、最近では国内外のNFT業界やゲーム業界で、メタバースが再注目されています。この記事では、そもそもメタバースは何なのかを整理し、メタバースとNFTゲームを掛け合わせた最新コンテンツをご紹介します。
メタバースが今熱い!
メタバースの概念自体は、『アバター』『レディ・プレイヤー・1』『マイノリティ・リポート』など、逆ユートピア未来を描いたいくつかのフィクション映画で登場したため、認識している人も多いかもしれません。しかしその後、テクノロジー業界から注目を集め、映画の世界だけにとどまらない概念になっています。
特に2020年に新型コロナウイルスが流行したことによって、仮想空間内で気軽に大人数で集まれるメタバースが大きく注目されました。ゲーム業界で利用されるだけでなく、コロナ禍で在宅ワークを導入した企業では、メタバースを活用した「バーチャルオフィス」を導入したケースもあります。
メタバースとは一体何?ゲームとの違い
そもそもメタバースとは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、インターネット上で広がる三次元の仮想空間を総称した呼び方です。ユーザーはメタバース内で自分の分身となるアバターを使い、ほかのユーザーと交流したり敵を倒したり、アイテムを取引するなどして楽しめます。
メタバースは、自分が仮想空間の中に入り込めるという点で、ゲームとは異なります。従来のゲームは、2D上でコミュニケーションは取れても、現実とは遮断されていました。これに対してメタバースは、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術により、3Dの仮想空間にまるで自分がいるかのような感覚を楽しめます。
ここでは、メタバースを活用した代表的なサービス3つをご紹介します。
セカンドライフ
セカンドライフは、Linden Lab社が2003年にリリースした仮想空間ゲーム。仮想空間内での交流を目的としたゲームで、アイテムやサービスをゲーム内の通貨を使って取引できます。稼いだ通貨を現実の通貨に換金できることが、ほかのゲームとの大きな違いです。
リリース後に各国で大きく取り上げられ、多くの企業が参入しましたが、サーバー環境などが追いつかず、接続人数を絞ったところ、現在はその人気が落ち着いたとされています。ただ、現在もサービス自体は継続中です。
フォートナイト
フォートナイトは、EpicGames社が2017年にリリースしたシューティングゲーム。Windows PC、PlayStation 4/5、Nintendo Switchなどのパソコンやゲーム機だけでなく、Android端末などの幅広いプラットフォームで利用できます。その対応プラットフォームの多さと、アメリカンコミックのようなポップなビジュアルから、2020年時点でユーザー数が3億5,000万人を超えているといいます。
フォートナイトではここ数年で、「クリエイティブモード」と「パーティロイヤルモード」と呼ばれる2つの新しいモードを追加し、シューティングゲームとしてだけでなく、メタバースに発展させました。
クリエイティブモードでは、自分のクリエイティブ島で自由にコンテンツを作成でき、自分でルールを設定して、友達と好きなことをして遊べます。パーティロイヤルモードでは、ゆったりとリラックスしてミニゲームを楽しんだり、友達とコンサートや映画、その他のコンテンツを楽しんだりできます。
Horizon Workrooms
Horizon Workroomsは、社名を「メタ」に改名した旧Facebookが開発した会議アプリ。ヘッドマウントディスプレイを装着してVR空間に入ると、アバターの姿で会議ができるようになっています。
zoomやGoogle Meetなどのリモート会議ツールは以前からありますが、これらのツールでは、デスクトップやキーボードなどは、現実世界に存在します。これに対してHorizon Workroomsでは、デスクトップやキーボードもVR空間内にあります。現実世界とは別に「もう一つのオフィス」が存在し、そのなかでオフィスワークができるような仕組みになっているのが特徴です。
メタバースとNFTは抜群の相性がある
メタバースと相性が抜群とされているのが、NFTであり、この2つを掛け合わせたコンテンツが登場しています。注目したい最新コンテンツの一つが、日本のテクノロジー企業であるNOBORDER(ノーボーダーズ)が開発した、メタバース対応型のNFTトレーディングカードゲーム『NFT DUEL』です。
NFT DUELは、世界的に最も親しまれているゲームジャンルの一つであるトレーディングカードゲームにNFTの技術を用い、カードの所有権をユーザーに付与し、グローバル市場で自由に取引できるようになっています。
NFTトレーディングカードを取引できるプラットフォーム自体はこれまでにも存在していました。しかしNFT DUELでは、同社が開発するNFTメタバース「XANA(ザナ)」との連動により、ユーザー自身がアバターとなり、アバターを使ったほかのユーザーとの交流や対戦、イベントやeスポーツトーナメントの開催などを楽しめるということです。
なお、リリースは2022年第1四半期を予定しています。
まとめ
これまでにもメタバースでユーザー同士が交流できるサービスは数多くありましたが、NFTをかけ合わせることで、交流するだけでなく、アイテムを取引したり収益化したりすることが可能になりました。コロナ禍で人との直接的な関わりが減っていることも受けて、こうしたサービスが今後増えていく可能性もあるでしょう。
今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。