ここ最近、人間や猿などをモチーフにしたドット絵のNFTが人気を集めています。しかし「ただのドット絵ではもう売れない」という声があるのも事実。この記事では、売れるNFTと売れないNFTの違いや、個性的なNFTシリーズを紹介します。
ただのドット絵ではもう売れない
小学3年生が作成したドット絵に380万円の価値がつくなど、ドット絵のNFTは話題を読んでいます。しかし、ドット絵であれば売れるというわけではなく、売れるNFTと売れないNFTには大きな違いがあります。
売れるNFT、売れないNFT
まず、売れるNFTはトレンドを押さえているという特徴があります。売れるNFTのトレンドは随時変わっていきますが、たとえば次のようなトレンドが例として挙げられます。
- ドット絵
- かわいらしい女性
- SNSなどのアイコンにしやすいNFT
とはいえ、トレンドを押さえたNFTを作成しただけでは売れないので、そこにアイデアを加えてオリジナリティを出し、付加価値をつけることが重要です。
トレンドのほかにも、以下のようなさまざまな要素を市場調査したうえで作成されたNFTは、売れやすくなります。
- 最近売れているNFTのコンセプト
- 価格設定
- コレクションのボリューム
- ターゲット層
また、一般人がつくったNFTは、その存在自体が認知されにくいため、売れる確率が極めて低くなります。そのため、ブログやSNS通じた発信も、売れるNFTの特徴です。
反対に上記のような特徴がないNFTは、売れる確率が低くなるといえるでしょう。
NFTの売れ筋が変わってきている
最近では、今までになかったような変わったコンセプトを持つNFTシリーズに注目が集まってきています。ここでは、個性的なコンセプトのNFTシリーズを3つ紹介します。
V(ヴァーチャル)声優プロダクション「ぼいそーれ」所属メンバーのNFT
株式会社Napoleonは5月9日、同社が運営するV声優プロダクション「ぼいそーれ」所属メンバーのデジタルコミュニティメンバー会員証NFTを発売しました。この会員証を購入することで、「この会員証はあなただけの世界に1つだけの会員証で、購入してくれたあなただけが所有している」ということが全世界の人のデジタル上に刻まれるとしています。
会員証が販売されるのは、デジタルコンテンツを簡単に購入できるStallaというサービス。表示される50個の3D会員証のなかから購入したい3D会員証を選び、電話番号とクレジットカード情報を入力するだけで購入できる仕組みです。
所属メンバーには、日向こがねさん、白鳥怜奈さん、藍沢ももさんなどがいます。
フクロウをモチーフにしたNFTコレクション「Moonbirds(ムーンバード)」
Moonbirds(ムーンバード)は、4月16日にイーサリアム上でリリースされた、フクロウをモチーフにしたNFT。発売された1万点のNFTは完売し、その総額は約2億8100万ドルとなりました。
NFT保有者が、限定コミュニティ「PROOF Collective」の会員権を得られるのが特徴です。「PROOF Collective」とは、インターネット起業家であるKevin Rose氏が設立した、1,000人のNFTコレクターとアーティストが集まるコミュニティです。
このコミュニティに参加するには、PROOF Collective NFTと呼ばれる会員証NFTを保持している必要があります。メンバーには、限定公開のディスコードやポッドキャスト、対面イベント、PROOF Collectiveメンバー専用で用意されたその他のコラボレーションへの早期アクセス権など、数多くの特典が与えられる仕組みです。
ソーシャルグッドNFTプログラム「EverydayOnce(エブリデイワンス)」
株式会社beyondは3月、ソーシャルグッドNFTプログラム「EverydayOnce(エブリデイワンス)」の開始を発表しました。同プログラムは、日本在住の13歳と11歳の姉妹アーティスト「HANA-MANA」により発案されたものです。
EverydayOnceでは「一日一善で世界は変わる」をテーマに、同プログラムのコンセプトキャラクターを世界に広めるためソーシャルブランドとしての活動を行い、人の優しさとそれに対する共感で、世界をより優しい場所に変えていくとのことです。
同プログラムでは、3月からOpenSeaにてNFTアート作品の販売をスタートしました。そこから得られる収益をもとに、アパレルなどの物販、企業とのスポンサーシップを含む提携などに活動範囲を拡大していく意向です。
NFTゲームもこれから盛り上がる
NFTゲームもこれから盛り上がることが予想されています。なぜなら、暗号資産保有者がNFTゲームに強い関心を示していることが明らかになり、NFTゲームに特化したブロックチェーンを採択する企業もあるからです。
「NFTゲーム」は暗号資産保有者が最も関心を示す分野
暗号資産(仮想通貨)を保有する20~50代男女を対象にしたアンケートによると、NFTのカテゴリのなかで「ゲーム」「アート」に高い関心が寄せられていることがわかりました。特に「ゲーム」については、半数以上が興味を示していることが明らかになっています(金融情報メディア「お金の知恵袋」調べ)。
暗号資産保有者のうち、NFTゲームをすでにプレイしている人は3割ほどおり、これからプレイ予定の人も含めると7割を超えています。NFTゲームのなかでも人気を集めたのは、「Axie Infinity」や「元素騎士ONLINE」であることもわかりました。
NFTゲームに特化したブロックチェーン「Oasys(オアシス)」を採択
ブロックチェーンゲームの開発を行うCryptoGames株式会社は2月、すべてのNFTで遊べる世界を実現するNFTゲーム群「TCGVerse」において、ゲームに特化したブロックチェーン「Oasys(オアシス)」を採択することを発表しました。
「TCGVerse」は、ユーザーがウォレットで所有する自分のNFTを使用し、様々なカードゲームで遊ぶ世界の実現を目指しています。TCGVerseに対応するゲームでは、遊んで稼げるPlay to Earn(P2E)報酬の一部が、ゲームプレイに使用したNFTプロジェクトのオーナー・クリエイターアドレスに還元される予定です。Play to Earn報酬の一部をクリエイターに還元することで、二次流通による手数料収益にとどまらない新しい収益モデルの確立を目指しています。
また、TCGVerseでOasysを採択することにより、高速かつ、取引手数料(通称ガス代)無料の体験が実現します。
まとめ
最近ではNFTの売れ筋が変わってきており、今までにはあまりなかったようなコンセプトのNFTに人気が集まっています。NFT市場が成熟していくにつれ、こうした付加価値をつけたNFTが増えていくかもしれません。
今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。