切手がNFTになった!海外でも発行される切手NFTの価値とは?

切手がNFTになった!海外でも発行される切手NFTの価値とは?

アート作品や音楽など、さまざまなコンテンツがNFT化されていますが、最近では切手もNFTとして取引されています。発売からわずか数分で売り切れる切手NFTもあるほどです。

この記事では、国内外で発行されている切手NFTの事例と、郵便業界の今後の動向をご紹介します。

日本郵便の切手NFTが即完売!

日本郵便は、切手原画を題材にしたアートをNFTとして販売する取り組みを実施しています。2022年10月に初めて切手NFTを販売し、2023年1月からは、同社のオリジナルキャラクター「ぽすくま」をあしらった切手NFTを発売しました。

初めて販売した切手NFTは開始1時間半で完売

2022年10月には、普通切手をNFT化したものを発売しました。「動物シリーズ」「花シリーズ」「景色シリーズ」と3つのシリーズに分けて、全15種類の原画デザインを用意しました。

動物シリーズのみほん(出典:楽天グループ株式会社)

各シリーズは、80〜120セット限定で販売。価格は2980円で、購入したいシリーズを選ぶと、ランダムで2つのNFTが付与されます。楽天グループが運営するNFTマーケットプレイス「Rakuten NFT」で販売したところ、開始1時間半で完売しました。

第2弾の切手NFTは開始1分で完売

第2弾として、2023年1月には、2022年で誕生10周年を迎えてたキャラクター「ぽすくま」をあしらった切手4種類をもとにしたNFTを発売しました。価格は2980円で、1〜3月にデザインの異なるものを200セットずつ6回に分けて発売する予定です。

初回として1月16日に、ポストにハガキを入れるぽすくまなどをあしらったNFTを発売すると、開始から4分で完売しました。続いて1月30日に、茶道をするぽすくまをあしらったNFTを発売すると、わずか1分で完売。2月13日には、宇宙や南極で配達するぽすくまが描かれたNFTが、7分で売り切れました。

今後は、貴重で入手困難な人気切手のNFT化も検討するとのことです。

スイスでも販売された切手NFT

日本だけでなく海外でも、切手NFTが販売されています。スイス国営郵便事業会社であるスイスポストは2021年11月、「スイス・クリプト切手」と呼ばれる切手NFTを発売しました。

青色の背景にマッターホルンと月が描かれていて、価格は8.9フラン(約1300円)です。所有者は、ほかの切手と同じように郵便物に貼って使えます。また、切手にはNFTも付属していて、切手の横に記されているQRコードを読み取ると、付属しているデジタル切手をオンラインで見ることができます。

デジタル切手は13種類あり、一般的なデザインは6万5000枚存在しますが、希少なデザインはわずか50枚しか存在しません。QRコードを読み取るまで、どのデザインのデジタル切手が付属しているかわからない仕組みです。

郵便DXが徐々に始まろうとしている

郵便業界では、NFTを含むさまざまなデジタル技術を活用することで、DXが推進され始めています。

「日本郵政」と「楽天」がDX領域で連携を強化

日本郵政グループと楽天グループは、DX領域での連携を強化しており、「楽天グループによる日本郵政グループのDX推進への協力」を実施しています。今回、日本郵政グループが「Rakuten NFT」でNFTを販売することで、これまでにはなかったオンライン体験を提供し、さらなる顧客満足度向上を目指すとしています。

「日本郵政」とDX化を推進するベンチャー企業「atena」が資本提携

郵便事業のDX化を目指すベンチャー企業「atena(アテナ)」は2022年12月、日本郵政グループと資本提携を発表しました。

atenaは、郵便物を確認するためだけに出社するという働き方の撲滅を目指し、企業に届く郵便物をデータ化して管理できるサービス「atena」を2020年5月にリリースしました。リリース時は新型コロナウイルスが拡大していて、多くの企業がテレワークを導入し始めた時期でもあり、その後atenaでの郵便物の取り扱い数は毎年倍増しています。

一方で日本郵政グループは2021年7月、郵便事業のDXを推進する子会社「JPデジタル」を設立したものの、大きな成果が出ていないと言われています。

今回、郵便事業のDX化を目指すベンチャー企業と郵便インフラが提携することで、郵便DXを一気に加速させる狙いがあるようです。

まとめ

スマホなどが普及し、オンラインでコミュニケーションが取れるようになったため、郵便物の引き受け数は年々減少傾向にあり、郵便業界ではこれまでにはない新しいビジネスモデルが求められています。

切手NFTは、切手愛好家のみならず、NFTに興味がある人も惹きつけることができ、新しいビジネスの形として確立していくかもしれません。

今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。

ビジネスカテゴリの最新記事

NFT GUIDEをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む