NFTゲームの開発が加速しており、数多くの企業がこれまでにないアイデアを組み込んだNFTゲームをリリースしています。この記事では、NFTゲームの事例や、NFTをゲームに組み込むことのメリットなどを解説します。
NFTとゲームの融合の現状
NFTゲームとは、ブロックチェーン技術を活用して構成されたゲームのことです。ここでは、ゲーム業界においてNFTが導入されている、2つの最新事例を見ていきましょう。
資産性ミリオンアーサー
資産性ミリオンアーサーとは、2023年4月20日にスクエア・エニックスからリリースされた、同社初のブロックチェーンゲームです。
ゲーム上では難しい操作が必要なく、誰でも簡単にNFTデジタルシールを作れます。一般的なNFTゲームとは異なり、無課金から気軽に始められるのも資産性ミリオンアーサーの魅力です。
作成したNFTデジタルシールは、シールの加工履歴などもブロックチェーン上に記録されます。これにより、新品や中古品のように取引することが可能です。
資産性ミリオンアーサーは、デジタルシールを作って遊べる「ゲームプレイ」と、デジタルシールを売買できる「コレクション」の両方を楽しめることから、注目を集めています。
GAME DOSI
LINE子会社のLINE NEXTは2023年7月10日、NFTゲームプラットフォーム「GAME DOSI」向けのゲーム開発について、世界的なゲーム企業であるセガとライセンス許諾に関する覚書を交わしたことを発表しました。
GAME DOSIは2023年5月にサービスを開始し、それと同時に5作品を公開。
今後はセガのゲームIPを活用し、Web3やブロックチェーンに詳しくないユーザーでも、暗号資産やNFTを使って自由に取引し楽しめるブロックチェーンゲームをリリースする予定です。
このようにゲーム業界で知名度の高い企業が、次々とNFTを導入しています。
NFTゲームの事例をご紹介
NFTゲームは最近始まったものではなく、数年以上前から徐々に増え、すでに多くのプレイヤーを有するNFTゲームも存在します。
ここでは、特に知名度の高いNFTゲームの事例を2つ見ていきましょう。
Sorare(ソラーレ)
Sorare(ソラーレ)は、実際のスポーツ選手をNFTとしてカード化し、スコアを競うデジタルトレーディングカードゲーム。
このNFTゲームの特徴は、現実で行われた試合の戦績がゲームに反映されることです。
サービスリリース当初はサッカーがメインでしたが、近年ではアメリカのバスケットボールリーグや野球リーグも楽しめるようになり、話題を呼んでいます。
The Sandbox(ザ・サンドボックス)
The Sandbox(ザ・サンドボックス)は、メタバース空間で自由に動き回って楽しめるゲームプラットフォーム。
メタバース空間の土地である「LAND」を購入してイベントを開催できたり、オリジナルのキャラクターやアイテム、ゲームを作成したりできるなど、自由度の高さが魅力です。
さらに、所有するLANDをほかのプレイヤーに貸したり、キャラクターやアイテムをNFTとしてプラットフォーム上で売買できます。
NFTをゲームに組み込むことへのメリット
それでは、ゲームにNFTを組み込むことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
プレイヤーにとってのメリットは、より深い意味での「自由」が得られることだと考えられています。というのも、これまでの一般的なゲームでは、プレイヤー自身がゲーム内のデザインを変えたり、オリジナルのアイテムを作ったりすることは難しいという側面がありました。しかし、NFTを活用することで、プレイヤーがゲーム内の要素を自由にカスタマイズできるようになったのです。
ゲームの開発者や運営企業にとってもメリットはあります。開発者や企業は、ゲーム内アイテムの販売にともなう手数料を得ることができ、ゲームを継続的に開発するための収益源を確保することが可能です。
一方で、NFTをゲームに組み込むことによる懸念点もあります。
具体的には、人気NFTゲームやゲーム内のレアアイテムを入手する場合、高額な初期費用がかかる点です。
また、NFTゲーム内のアイテムは市場価値に基づいて売買されます。市場はつねに変動するため、高値でアイテムを買ったあとに下落した場合、プレイヤーが損失を受けるという懸念点もあります。
まとめ
メリット・デメリットの両方があるNFTゲームには、今後どのような未来が待っているのでしょうか。
NFTゲームは、ゲーム業界の収益における大きな割合を占めるようになり、NFTゲームの市場規模も大きくなっていくと予測されています。
まだまだ課題はあるものの、ゲーム業界の可能性を広げるツールとして、NFTは活用されていくことが期待できるでしょう。
今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。