世界的に有名な飲料メーカー「コカ・コーラ」は、これまでにさまざまなNFTを発表してきました。この記事では、コカ・コーラがNFTを活用する目的や、過去にリリースしてきたNFTアートの事例をご紹介します。
コカ・コーラのNFT戦略の背景と目的
北米コカ・コーラのボトルサプライヤー業者は2020年8月、NFTの中枢を担っている技術「DeFi(分散型金融)」を応用して、業務効率化を目指すことを発表しました。
これに伴い、ボトルサプライヤー業者12社からなるパートナー組織「Coke One North America(CONA)」は、ブロックチェーンソリューション「Baseline Protocol」を利用した新たなプロジェクト「Coca-Cola Bottling Harbor」の立ち上げを発表。このプロジェクトの目的は、フランチャイズのサプライヤー企業が、製造・在庫管理・配送など、サプライチェーンのネットワークに参加することで、製造するコカコーラボトルをブロックチェーンで一元管理することです。
CONAによると「Coca-Cola Bottling Harbor」を通じて、コカコーラのボトルサプライネットワークの内部業者だけでなく、外部業者もコカコーラの情報システムにリーチすることが可能になり、業務効率化につながる環境を構築できるとしています。
このように、コカ・コーラはNFTと深い関連のある技術を積極的に取り入れてきました。
アートとNFT:その結びつきと新たな価値創出
コカ・コーラは、NFTアートも積極的にリリースしています。NFTアートの具体的な例は後ほどご紹介しますので、ここでは、アートとNFTの結びつきについて見ていきましょう。
現代のアート作品は、デジタル技術の進化に伴い、物理的な作品からデジタル化された作品へと移り変わりつつあります。そして、デジタル化されたアート作品は、NFTという形でブロックチェーン上に登録され、オンライン取引されるようになりました。
これに伴い、作品の価値を正しく評価できると考えられています。というのも、従来のデジタルアート作品は、作品の所有権や真正性の証明が課題となっていました。しかし、デジタルアート作品がNFTとして取引されることで、こうした問題が解決でき、価値を正しく判断できるとされているのです。
また、NFTアートはクリエイターとファンの新たなつながりを生み出すことも可能です。ファンはNFTを購入することで、アート作品の所有者となるだけでなく、所有者限定のイベントなどにも参加することができます。
このようにアートとNFTを掛け合わせることで、新たな価値創出につながると考えられています。
コカ・コーラのNFTアート
続いて、コカ・コーラがこれまでにリリースしてきたNFTの事例をご紹介します。
ゴッホなど世界的に有名な絵画とのコラボNFT
コカ・コーラは2023年8月、NFTコレクション「Masterpiece」をリリースしました。このコレクションは、世界的に有名な絵画とコカ・コーラのボトルを組み合わせたものです。
コレクションには合計8種類のNFTがあり、ムンクの「叫び」やゴッホの「ゴッホの寝室」、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」など、さまざまな有名作品とコラボしています。
FIFAワールドカップ記念NFT
2022年12月には、暗号資産(仮想通貨)取引所のCrypto.comや、デジタルアーティストのGMUNKと提携し、FIFAワールドカップ・カタール2022を記念したNFT「Pieces of Magic」をリリースしました。
「Pieces of Magic」は、試合中のプレーヤーの動きをもとに作られた1万個からなるNFTコレクション。
なお、コカ・コーラとCrypto.comは、FIFAワールドカップ・カタール2022の公式スポンサーとなっていました。
コカ・コーラ初のNFTを発表
コカ・コーラが初のNFTを発表したのは2021年7月。「コカ・コーラ フレンドシップ ボックス」という名称のNFTコレクションを、NFTマーケットプレイスのOpenSea上で販売しました。
ブランド初のNFTは、友情を分かち合うひとときにインスパイアされたデザインとなっています。
NFTの販売によって得られたすべての収益は、50年以上にわたってコカ・コーラ社のパートナーであるスペシャルオリンピックスインターナショナルに寄付されました。
まとめ
コカ・コーラはこれまでに複数のNFTを発表し、最近発表された、ゴッホなどの有名絵画とコラボしたNFTアートは特に大きな注目を集めています。知名度が高く幅広い世代から親しまれているコカ・コーラがNFTを展開することで、より多くの人がNFTに興味を持つきっかけになるかもしれません。
今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。