急速に人気が集まるNFT(非代替性トークン)ですが、クリエイターを支援する新たな方法としても注目されています。この記事では、NFT取引がクリエイターの支援につながった例や、NFT作品を購入・販売する流れをご紹介します。
NFTでクリエイターを支援する人々
2021年2月、ネット上でBeepleとして知られるデジタルアーティストが手掛けた画像のコラージュが、大手オークションハウスのクリスティーズで出品されました。その結果、6,930万ドル(約75億円)で落札されています。Beepleの作品はこれまで、100ドル以上で売れたことはありませんでした。しかし、この落札で最も価値のある現存アーティスト3人のうちの1人になりました。
そのほかにも、デジタル画像のNFTを所有するために投資家は高値を投資しています。たとえば、ツイッターの共同創業者兼CEOのジャック・ドーシー氏の最初のツイートは、250万ドル(約2億7,000万円)で落札されました。プロバスケットボール選手のレブロン・ジェームズ氏がスラムダンクを決めるビデオクリップは、約20万8,000ドル(約2300万円)で落札されています。さらに、10年前に制作されたミーム画像「ニャンキャット(Nyan Cat)」のNFTは60万ドル(約6,300万円)で落札されました。
このように、NFT作品が高値で取引されることで、クリエイターの支援につながると考えられています。
NFTの購入方法
現在取引されているNFTは、デジタルアートやGIF、ツイート、仮想トレーディングカード、仮想不動産などがメインです。基本的には誰でも購入できますが、特に初めて購入する場合はいくつかの注意が必要です。たとえば、「どのマーケットプレイスから購入するか」「どのウォレットをダウンロードする必要があるか」「取引にはどのような仮想通貨が必要か」といった事項を確認する必要があるでしょう。
最も一般的なNFTマーケットプレイスには、次のようなものがあります。
・オープンシー(OpenSea)
・ミンタブル(Mintable)
・ニフティ・ゲートウェイ(Nifty Gateway)
・ラリブル(Rarible)
そのほかに、NBAのハイライト動画を取引できる「NBA Top Shot」や、ドーシー氏のツイートなどをオークションにかける「Valuables」など、より特殊なNFTを取り扱うニッチなマーケットプレイスもあります。
NFTの購入には「ガス代」がかかる
ブロックチェーン上で取引する際の取引手数料を、通称「ガス代」と呼びます。一部のマーケットプレイスではガス代がかかる場合があるので、注意が必要です。そのほかにも、ドルをNFT取引で最も広く使われているイーサリアムに変換する際に手数料がかかる場合があります。
NFTは誰でも販売できる?
NFTを販売するまでのプロセスはマーケットプレイスによって異なりますが、基本的には、マーケットプレイスにコンテンツをアップロードし、指示に従ってNFT化していきます。NFTには、作品の説明や希望価格などの詳細を記載できることが多いです。ほとんどのNFTはイーサリアムで購入されますが、WAXやFlowなど、ほかのERC-20トークンでも購入できます。
NFTを作る方法は?
NFTは基本的に誰でも作成できます。作成に必要となるのは、ウォレットのダウンロードと、イーサリアムの購入、コンテンツをアップロードしてNFTやクリプトアートにできるNFTマーケットプレイスへの接続です。
NFTが次々と高値で取引されていることから、特にアート業界では、業界の発展に貢献するとして注目を浴びています。NFTを出品するうえでのさまざまな課題を解決するマーケットプレイスの開発が日本国内でも進められており、今後クリエイターを支援する方法として定着する可能性もあるでしょう。
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