DeNAによるNFTプロジェクトはサービス終了コンテンツの光になるのか

DeNAによるNFTプロジェクトはサービス終了コンテンツの光になるのか

オンラインゲーム業界ではこれまで、多くのデジタルコンテンツが誕生してきました。しかし、それらのコンテンツはサービス終了とともに消えてしまうという課題がありました。このような課題を解決すべく、DeNAはNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)を活用したプロジェクトを推進しています。

この記事では、サービス終了コンテンツにNFTを活用することで広がる可能性や、DeNAのNFTプロジェクトの概要についてご紹介します。

サービス終了後のオンラインゲームの行く末は

そもそも、従来のオンラインゲームのサービスが終了すると、どのような行く末が待っているのでしょうか。

サービスが終了するとデータも消える

サービスが終了すると、一般的にはデータも消えてしまいます。データを管理するサーバー代にもコストがかかるため、サービス終了に伴いサーバーを停止し、ユーザーが起動やプレイができなくなり、データも消えてしまうという仕組みです。自身の利用していたゲームが終了してしまい、このような経験をしたことがある人もいるでしょう。

何百時間もかけたデータも消滅する

サービスが終了すると、何百時間もかけたデータも消滅することになります。ゲーム内のキャラクターやアイテムのためにお金を課金した人にとって、サービス終了は極めて残念なことに感じるかもしれません。

こうしたデータ消滅の課題を踏まえ、DeNAでは、サービス終了したタイトルのキャラクターをTシャツにしてユーザーに配送するなど、何らかの形として残そうかと考えたことがあったものの、現実的にはなかなか難しかったようです。

サービス終了後も楽しめるNFTコレクション

そんななか注目されたのがNFTです。ここでは、NFTのどういった点が注目されたのかを見ていきましょう。

NFTなら異なるゲームでも利用できる可能性がある?

NFTで注目されたのは、異なるゲームでも利用できる可能性がある点です。NFTはデジタルデータでありながら、フィジカルコンテンツと同じように所有権を証明でき、データを自分のウォレットで管理できます。こうした特徴を持つNFTなら、サービス終了後も異なるゲームで利用できる可能性があると考えられているのです。

サービス終了後も生き続けるNFT

NFTの持つアプリケーション同士の相互運用性を生かすことで、異なるゲームでも利用できるようになります。これは、サービス終了後もキャラクターなどが生き続けることを意味するでしょう。それでは、DeNAはこのNFTの特徴を生かし、具体的にどのようなプロジェクトを進めているのでしょうか。

様々なタイトルを巻き込むNFTコレクション構想

DeNAは9月29日、エンジニア向け技術カンファレンス「DeNA TechCon 2021 Autumn」をオンラインで開催し、NFTコレクションを発表しました。同コレクションの第一弾では、モバイルゲームとして非常に人気のあった「住み着き妖精セトルリン」を取り扱ったコレクションを予定しています。なお、現在は検討段階にあるため、予定を変更する可能性もあるとのことです。

カンファレンスで発表されたNFTコレクション(出典:DeNA)

同コレクションは、NFTを収集して楽しむというシンプルなコンセプトになっており、サービスが終了したゲームに登場するキャラクターを、もう一度NFTという形でユーザーに保有してもらおうと考えているようです。

同コレクションについて、「大乱闘スマッシュブラザーズのように様々なゲームのキャラクターが集まって遊べる世界」とイメージすると、わかりやすいとしています。今後は、DeNAで運用中のタイトルやサードパーティのタイトルのキャラクターにも広げていく意向です。

まとめ

従来のオンラインゲームでは、サービスが終了するとデータが消えてしまうという課題がありました。NFTの特徴を生かしてこうした課題を解決し、ゲーム内データを資産として保有できるようになれば、ゲームへの考え方や遊び方も変容していくかもしれません。

今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。

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