NFTファンドが続々登場!巨額の資金が動く理由とは?

NFTファンドが続々登場!巨額の資金が動く理由とは?

アートを皮切りに幅広い分野で成長を続けている「NFT(非代替性トークン)」ですが、近頃はただNFT商品を販売するだけでなく、様々なNFTファンドが登場し、注目を集めているようです。

この記事ではそんなNFTファンドの国内外の状況や、NFTファンドが担う役割について解説していきます。

NFTファンドが続々登場

「metaverce(メタバース)」や暗号資産の盛り上がりと共にますます注目が高まっているNFT。

これまではアート作品やゲームなどを中心に売買が行われてきたNFTですが、現在では国内外で様々なNFTファンドが発表され、活性化しています。

巨額の資金が動くNFTファンド

(引用:Creators Fund公式サイトより)

NFTファンドの特徴のひとつが、巨額の資金が動くこと。例えば、シンガポールを拠点とする暗号資産(仮想通貨)取引所の「KuCoin」はNFTプロジェクトを支援する「Creators Fund(クリエイターズ・ファンド)」を立ち上げると発表しましたが、その規模は129億円にのぼります。Creators Fundの規模は129億円とされ、アートやスポーツ、PFP(プロフィール画像)といった様々な分野でNFTプロジェクトを初期段階から支援するとしています。

多いものでは数百億円規模のNFTファンドが国内外で発表されるなど、NFTファンドは国内外で増えつつあり、新たな投資先として投資家や企業、そしてクリエイターからも注視されています。

国内外のNFTファンド

さっそくですが、国内外のNFTファンドをいくつか見ていきましょう。

日本国内のNFTファンド

SBIホールディングスによるNFTファンド

SBIホールディングス」はNFT事業に参入し、デジタル資産関連の新興企業へ投資するため、共同ベンチャーファンドをシンガポールに設立しています。
同社の設立した共同ベンチャーファンドは、スイスのシグナム銀行グループやイタリアの資産運用会社であるアジミットグループとともに東南アジアとヨーロッパ地域をメインに高い技術をもつ企業へ投資するとのこと。資金調達規模は最大で7500万ドルと、力のいれ具合も伺えます。

gumi Cryptos CapitalによるNFTファンド

gumi Cryptos Capitalはおよそ130億円の資金調達を行い、Web3領域に特化したシード・アーリーステージ企業を投資対象とするファンドを発表しました。
「gumi Cryptos Capital Fund II」と名付けられた同社のファンドは、NFTマーケットプレイスとしてトップクラスのユーザー数を誇るOpenSeaやブロックチェーンゲーム業界最大規模のDAOとして注目を集めるYield Guild Gamesにシードから投資を行うなど、様々な支援を行っています。

アカツキによるNFTファンド

株式会社アカツキは、25億円規模のWeb3特化ファンド「Emoote」の設立を発表しました。
EmooteはNFTだけでなくクリプト、メタバースといったWeb3領域のスタートアップに対し、投資やグロース支援を行うとしています。

海外のNFTファンド

アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)によるNFTファンド

アメリカのベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は、総額約5700億円規模のWeb3ファンド「Crypto Fund 4(クリプトファンド4)」の立ち上げを発表しました。資金のうち、約1900億円はシード投資に、約3800億円はベンチャー投資に充てられるとのこと。a16xによる暗号資産やWeb3関連への総投資額は今回の投資によって9600億円を超えます。

ダッパーラボによるNFTファンド

NFT特化のブロックチェーン「Flow」を運営するダッパーラボは、同社の投資部門「Dapper Ventures」やDigital Currency Groupといった投資家が参加するNFTファンドの立ち上げを発表しています。
このNFTファンドの資金は950億円にのぼり、Flowの7500人以上の開発者へFLOWトークンの付与などの様々なサポートを提供するとしています。

リップルによるNFTクリエイターファンド

アメリカのリップル社も、2021年9月に設立された同社のクリエイターファンドを通じてNFTクリエイターに出資すると発表しました。
Ripple’s Creator Fund」と名付けられたこちらのファンドの規模はおよそ280億円。XRPLのスピードやコストを生かし、NFTの新しい可能性を探るとしています。

NFTファンドの支援先は?

様々な企業が参入を発表しているNFTファンドですが、その支援先はファンドによって異なります。

クリエイター支援

NFTファンドの支援先として第一に上がるのは、NFTクリエイターでしょう。

例えば、先に述べたRippleが設立した「Ripple’s Creator Fund」は、アーティストやマーケットプレイスといったクリエイティブエージェンシーを繋ぐクリエイター中心のファンドです。
これまでにアーティストやミュージシャン、ゲームデザイナーといった独立系クリエイターを含む4000件近い応募があり、作家・プロデューサー・起業家である Justin Bua 氏、映画監督の Steven Sebring 氏、xPunks 氏など、多くのクリエイターが同ファンドから支援を受けているそうです。

また、ダッパーラボが設立したファンドでは、チームが資金を分配するのではなく、投資家が個別に資金を割り当てる方法が採られており、起業家それぞれにあった方法で支援できる方法を確立出来たとしています。

様々なエコシステムの構築

NFTファンドの支援先として、もうひとつのメインと言えるのがエコシステムの構築です。

先に述べたa16zが立ち上げたCrypto Fund 4では、投資だけではなく投資先の企業サポートにも力を入れるとしています。研究やセキュリティの強化、人材育成、法律と規制に関する支援やマーケティングなどを行っていくそうです。

また、gumi Cryptos Capital Fund IIやEmooteといったWeb3特化ファンドでは、NFTだけでなくインターネットの在り方を変えていくものだとも言えます。そもそもWeb3とは、自己主権型Webの実現を目指すものです。検証可能性のあるプロトコルをインターネット上で実現出来るようになるため、データの検証がインターネットで可能となります。そのため、企業や組織でデータを持つ必要がなく、シームレスなサービスが提供できるようになるのです。
つまり、これまでのプラットフォーマー全盛のビジネスモデルから、個人のプライバシー意識が重視され、データの所有権が企業から個人へと変化するということ。この動きは、金融システムやコミュニティ運営にも変化を促すでしょう。

まとめ

NFTファンドはこれからますます増えていくとみられます。また、NFTを含むWeb3特化型ファンドが活性化するにつれ、私達の日常となったインターネットの在り方にも更なる変化を起こしていくでしょう。

今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。

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