海外セレブもNFTに投資するなど、NFTへの投資が話題になっていますが、リスクがあることも事実です。この記事では、具体的にどのようなリスクがあるのか、そのリスクを最小限に抑えるにはどうすればよいのかを解説します。
NFTで資産運用するにはどうすれば良い?
そもそもNFTで資産運用する方法として、主に次の2つが挙げられます。
- NFTアートを売買する
- NFTデジタルコンテンツを作成する
順番に解説します。
NFTアートを売買する
1つ目の方法は、NFTマーケットプレイスでNFTを購入し、NFTが値上がりしたタイミングで売却することです。
NFTマーケットプレイスでは、アートのほかにもトレーディングカード、音楽、ゲーム内アイテムなど、さまざまなNFTが取引されています。NFTの発行数は限られており、人気NFTであれば価格が上がっていくことも珍しくありません。どのコンテンツが値上がりするかを見極めるのは簡単なことではないですが、買った時よりも数倍〜数十倍の値がつく場合もあります。
実際にNFTを購入するまでの流れは、次の4ステップです。
- 仮想通貨取引所で口座を開設する
- ウォレットを作成する
- 仮想通貨(イーサリアムなど)を購入する
- ウォレットに仮想通貨を送金し、NFTマーケットプレイスでNFTを購入する
NFTは仮想通貨で取引されるので、まずは仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。NFTの売買にはウォレットも必要になるので、MetaMaskなどのウォレットを作成します。購入した仮想通貨をウォレットに送金すれば、NFTが購入できる仕組みです。
NFTを売却するまでの流れは、次の4ステップです。
- 仮想通貨取引所で口座を開設する
- ウォレットを作成する
- NFTマーケットプレイスにNFTの情報を登録する
- NFTを出品する
NFTの売却で得た仮想通貨を現金にするには、仮想通貨取引所を利用する必要があるので、購入するときと同じように口座開設をします。ウォレットの作成も必要です。その後、NFTマーケットプレイスに作品の名称や説明、自身のホームページのURLなど、作品情報を登録。NFTを出品すれば売却するための準備は完了です。
NFTマーケットプレイスによっては、販売形式を「固定価格」と「オークション形式」のいずれかから選べる場合があります。
NFTデジタルコンテンツを作成する
2つ目の方法は、自分でNFTデジタルコンテンツを作成して販売することです。
「NFTを作成するのは有名クリエイターや芸能人」というイメージを持つ人もいるでしょう。しかしNFTの作成は誰でもでき、日本の小学3年生が夏休みの自由研究にNFTを作成して出品したところ、380万円の価値がついたという事例もあります。
さらに、一部のNFTマーケットプレイスでは、作成したNFTが初めて購入されたときに利益が出るだけにとどまりません。そのNFTが転売されて購入されるたびに、一定の収益が入る仕組みを取り入れていることもあります。
NFTの転売は注意が必要
購入したNFTを売却することで利益を得ている人がいることは事実ですが、NFTの転売には注意も必要です。
NFTにも偽物が存在している
注意が必要な理由の一つとして、偽物が存在していることが挙げられます。NFTは、基本的にはコピーや改ざんができないデータですが、以下のような手法で偽物を販売している人がいます。
- 有名クリエイターのNFTとよく似たNFTを販売する
- 今後NFT化される予定はあるものの、まだNFT化されていない作品を、第3者がNFT化して販売する
偽物を取引するリスクを減らすには、知名度が高く安全性も高いとされるNFTマーケットプレイスを利用することが推奨されます。また、出品者のTwitterや公式サイトをもとに、信頼できるクリエイターなのかを確認することも大切です。
NFT投資詐欺に注意!
NFT市場が盛り上がるにつれて、これまでNFTの取引をしたことがない人も続々と参入するようになってきています。そうした新規参入者を狙ったNFT投資詐欺もあるため注意が必要です。
具体的には「このNFTを購入すれば、必ず値上がりする」といった話を持ちかけられるケースがあります。しかし、どのNFTも必ず値上がりする保証はないので、購入するNFTは自分の意志で決めることが大切です。
リスクをおかしてNFTは購入しないほうが良い
香港の金融規制当局である香港証券先物委員会(SFC)は6月、NFT投資のリスクについて投資家に警告しました。SFCは、「リスクによる損失に耐えられない場合は、NFTを購入しないほうが良い」という趣旨の説明をしています。
リスクをおかしてNFTを購入すると、大きなリターンを得られる可能性がある一方で、大きな損失につながる可能性もあります。NFT投資による大きな損失を抑えるには、株式投資と同じように、節度を守って取引することが大切でしょう。
ハッキング被害も頻発している
NFT投資のリスクの一つとして、ハッキング被害があり、その被害も頻発しています。
実際に人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のインスタグラムとDiscordサーバーが4月にハッキングされたことが明らかになりました。その後、NFT発行に関する非公式なリンクがフォロワーに送信されたとのことです。
BAYCは「本日は何も発行していません。BAYCのインスタグラムがハッキングされたようです。何も発行しないように、リンクをクリックしないように、ウォレットを何かにリンクさせないようにしてください」とツイート。被害は4億円弱と推定されています。
まとめ
NFT投資にリスクはつきものですが、節度を守って正しく利用すれば、リスクを最小限に抑えることは可能です。実際にNFTを売買する際は、「信頼性のあるNFTマーケットプレイスを使用する」「出品者の公式サイトやTwitterを確認して、出品元が担保されているNFTを購入する」といった心がけが大切といえるでしょう。
今後もこちらでは、NFT関連の役立つ情報をお届けしていきます。NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。