昨今、ブロックチェーン技術を活用したNFT(非代替トークン)がブームとなっています。今回は、NFTの取引ができるオンラインスペース「Decentraland」の特徴や、取引に使われる仮想通貨などについてご紹介します。
Decentralandとはどんなもの?
Decentralandとは、バーチャルリアリティ(仮想現実)とブロックチェーン技術を組み合わせたオンラインスペースのことです。ゲームをしたり、土地やアート作品など売買したりするのがこのオンラインスペースでの基本的な楽しみ方です。アバターを使ってDecentraland内を探索するだけであれば、登録不要でお金もかかりません。
今後は、さまざまなDappsゲームとの連携ができるようになるともいわれています。将来的にはほかのDappsゲームにいるキャラクターをDecentraland内に持ってくることも期待されており、そうした楽しみ方ができればゲーム業界全体を盛り上げることにつながるかもしれません。
Decentraland内のNFTについて
これまでにもバーチャルリアリティを利用したゲームはありましたが、ゲーム内に存在するデジタルデータをNFTとして取引できる点で、Decentralandはこれまでのゲームとは異なります。Decentralandでは、たとえば自分の市場やアプリケーションを構築するための土地「LAND」を開発したり販売したりできます。
LANDは、NFTの取り扱いをするための規格であるERC-721で表されるため、所有権が明確になっています。LAND内ではアイテムやコンテンツをつくることができ、これらはNFTとして販売して収益化もできる仕組みです。LAND内ではそのほかにも、ゲームをしたり、広告看板を出したりできます。また、NFTであるアバター用の衣類、靴、アクセサリーなどのウェアラブルアイテムやアバターの名前は、Decentralandのマーケットプレイスで購入できます。
MANAはDecentralandのネイティブな仮想通貨
プラットフォーム内でサービスを受けたりアイテムを購入したりする際は、Decentralandのネイティブな仮想通貨であるMANA(ERC-20トークン)が必要になります。MANAの所有者は保有通貨を利用できるだけでなく、ほかのウォレットへの交換も可能です。
MANAは、2021年7月時点で日本の仮想通貨取引所では取り扱いがない状況です。そのため、MANAを購入する際はビットコインなどの仮想通貨を購入し、海外の取引所へ送金する必要があります。
分散化に焦点を当てたDecentraland DAO
DecentralandDAOは、ブロックチェーン上で実行されるプログラムであるスマートコントラクトや、MANAの管理をするシステムを指します。ユーザーはDecentraland DAOを通じて、手数料や機能拡充、土地のオークションなどの重要事項を決定する投票に参加できます。
そもそもDAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、日本語では「自律分散型組織」と訳されます。その名のとおり、分散化に焦点を当てており、従来の組織では組織をまとめるための中央管理者がいるのに対し、DAOでは中央管理者が存在せず、コンピュータのプロトコルで組織を運営していきます。そして、スマートコントラクトもこのプロトコルに組み込まれることになります。組織の運営を自動化でき、誰かが不正を働いたりする心配も軽減できる点がメリットといえるでしょう。
まとめ
バーチャルリアリティの普及に伴い、ユーザーはデジタルコンテンツにより多くの時間やお金を投資するようになってきています。今回ご紹介したDecentralandもその一例ですが、バーチャルリアリティに加えてブロックチェーン技術も活用することで、これまでになかったような新しいゲームを実現しました。
NFTや暗号資産など、ブロックチェーン技術にご興味のある方は当社に是非ご連絡ください。